ことばのまえ Sou NAKAYAMA

Sou NAKAYAMA

  • 手洗い

    2012.11.18

    DSCN4930

    朝の空気や陽射しがどこか
    お正月のようだった

    来週から始まる個展のことで
    頭が一杯になり

    無垢なものに触れるために
    動物園へ出かけた

    山羊や羊の背中に触れた
    けれど彼らはご飯に夢中だった

    動物に触れた子供たちへ
    手を洗うよう促す大人たち

    無垢なものに触れた子供たちは
    大人たちの言葉を信じて
    無垢なものを洗い落とす

    家族毎に繰り返される
    その儀式のような手洗いという行為を
    ぼんやり眺めていた